「Twitter小説」
湘南歳時記
湘南歳時記~睦月の鶴岡八幡宮2
大鳥居をくぐった鶴岡八幡宮の参道は心細くなるほど仄暗いものである。勿論必要な外灯はあるし、屋台も両側にびっしり並んでいる。だが参道―――というかその両脇に敷かれている玉砂利の道が異様にだだっ広い為、光が全体に届かず心細さを感じるほど仄暗くなってしまうのだ。
その代わり、階段の上にある本堂のライトアップは無駄と思えるほど神々しく光り輝いている。つまりいやが上でも参拝者の視線は強い光の方、鶴岡八幡宮本殿へと向かってしまう仕組みになっているのだ。このライトアップの効果を考えだした人は流石だと毎年感心する。
そしてこの仄暗さは参拝客同士の顔もいい感じに見えにくくしていた。隣を歩いていれば辛うじて顔立ちは解るが、かなり近づかないと向かい合っていても互いの顔はよく解らない。この仄暗い混雑の中、知人に出会ったとしてもたぶん気が付かずに通り過ぎてゆくに違いない。
(私達は激混みが嫌で夜に参拝に来ているけど、厄介な願掛けをする場合にもこの暗さはありがたいかもしれない)
と、つい思ってしまうほど妙な心地よさを感じる仄暗さの中、私達はようやく本堂前の階段下に到着した。三が日は勿論、土日に当たれば4日5日も入場規制される大階段だ。
2010年3月10日に倒れてしまった大銀杏の切り株を右手に見つつ、私達は階段を上り始める。古い寺社にありがちな『高台にある本堂』だが、鶴ケ岡八幡宮の階段は上りやすく整備されているので上るにはかなり楽だと思う。これを上りきれば本殿は目の前だ。
この本殿は文政11年に徳川家斉が再建した流権現造で、国の重要文化財に指定されているのだが妙に綺麗すぎて歴史の重さが全く感じられない。実際子供の時は『本殿は戦後に建てられたもの』だと思いこんでいて、200年もの歴史があると知った時は本気で驚いた。
この美しさは関係者の血の滲むような努力によって支えられているのだろう。そんなことを心の隅に留めつつ楼門をくぐり、流石にここばかりはごった返している本殿の前に進む。そして賽銭を投げた後に手を合わせ、毎年の如く土地神様への新年の挨拶を行った。
(1/22~1/29 twitterにて掲載)
鶴岡八幡宮の夜の境内は本当に暗いです/(^o^)\特に都会の街灯りに慣れた人間にとっては心細さを感じるほどに・・・その原因はだだっ広い参道と、その端っこに追いやられている屋台です。たぶんもっと道幅が狭まれば屋台の灯りでも結構明るくなると思うんですけど、あの広さを屋台の灯りや街灯で照らし出そうとするのはまず無理(>_<)
しかし、その仄暗さが心地いい人も居ますからねぇ(●´ω`●)実際私達もその仄暗さに導かれるように毎年夜のお参りをいたしております(*^_^*)
無事参拝を終えた後は食事へ行くのですが・・・その様子は明日からの連載にて書かせていただきます(#^.^#)
その代わり、階段の上にある本堂のライトアップは無駄と思えるほど神々しく光り輝いている。つまりいやが上でも参拝者の視線は強い光の方、鶴岡八幡宮本殿へと向かってしまう仕組みになっているのだ。このライトアップの効果を考えだした人は流石だと毎年感心する。
そしてこの仄暗さは参拝客同士の顔もいい感じに見えにくくしていた。隣を歩いていれば辛うじて顔立ちは解るが、かなり近づかないと向かい合っていても互いの顔はよく解らない。この仄暗い混雑の中、知人に出会ったとしてもたぶん気が付かずに通り過ぎてゆくに違いない。
(私達は激混みが嫌で夜に参拝に来ているけど、厄介な願掛けをする場合にもこの暗さはありがたいかもしれない)
と、つい思ってしまうほど妙な心地よさを感じる仄暗さの中、私達はようやく本堂前の階段下に到着した。三が日は勿論、土日に当たれば4日5日も入場規制される大階段だ。
2010年3月10日に倒れてしまった大銀杏の切り株を右手に見つつ、私達は階段を上り始める。古い寺社にありがちな『高台にある本堂』だが、鶴ケ岡八幡宮の階段は上りやすく整備されているので上るにはかなり楽だと思う。これを上りきれば本殿は目の前だ。
この本殿は文政11年に徳川家斉が再建した流権現造で、国の重要文化財に指定されているのだが妙に綺麗すぎて歴史の重さが全く感じられない。実際子供の時は『本殿は戦後に建てられたもの』だと思いこんでいて、200年もの歴史があると知った時は本気で驚いた。
この美しさは関係者の血の滲むような努力によって支えられているのだろう。そんなことを心の隅に留めつつ楼門をくぐり、流石にここばかりはごった返している本殿の前に進む。そして賽銭を投げた後に手を合わせ、毎年の如く土地神様への新年の挨拶を行った。
(1/22~1/29 twitterにて掲載)
鶴岡八幡宮の夜の境内は本当に暗いです/(^o^)\特に都会の街灯りに慣れた人間にとっては心細さを感じるほどに・・・その原因はだだっ広い参道と、その端っこに追いやられている屋台です。たぶんもっと道幅が狭まれば屋台の灯りでも結構明るくなると思うんですけど、あの広さを屋台の灯りや街灯で照らし出そうとするのはまず無理(>_<)
しかし、その仄暗さが心地いい人も居ますからねぇ(●´ω`●)実際私達もその仄暗さに導かれるように毎年夜のお参りをいたしております(*^_^*)
無事参拝を終えた後は食事へ行くのですが・・・その様子は明日からの連載にて書かせていただきます(#^.^#)
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