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「紅柊(R-15~大人向け)」
甲午・春夏の章

七福神巡りの土産物・其の参~天保五年一月の初物(★)

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行灯だけが灯る春闇の中、男女の荒い息使いが低く響く。幾田は己の乱れた息を整えながら、晶の華奢な身体を抱き寄せた。

「お晶・・・・・少しは落ち着いたか。」

 武士の妻とはいえ、日々鍛え上げ、ならず者と丁々発止やり合っている幾田の体力についていくことは難しい。そんな妻を気遣い、幾田は柔らかな声で尋ねた。

「はい・・・・・もう大丈夫です。」

 晶は甘えるように頬を摺り寄せ、幾田の耳許で囁く。普段の生活では有り得ない、甘い仕草と声が幾田の心をくすぐり、一戦を交えて萎えていた逸物が再び力を漲らせ始めた。

「甘えた声で旦那を誘惑しやがって・・・・・もう一度、付き合ってもらうぞ。」

 幾田は晶の手を取ると、強張り始めている己の逸物に触れさせる。その感触に晶は頬を染め恥ずかしげに俯くが、幾田は半ば強引に晶の顎を自分の方へ向けぷっくりとしたその唇に自分の唇を重ねた。そして晶の唇を己の舌で犯し始めたのである。柔らかな晶の唇を舐めまわし、微かに緩んだ隙間を見つけ出すと舌を強引にねじ込む。さらに逃げようとする晶の舌を絡めとると、痺れを伴うほど強く吸い続けた。

「んんっ・・・・・。」

 息まで奪われそうな激しい接吻に晶は喘ぐが、幾田は構わず晶を責め立てる。だが、幾田の接吻に晶が溺れ始め自ら舌を絡めだしたその刹那、幾田はすっ、と舌を抜き唇を離したのだ。

「・・・・・旦那様はずるい、です。」

 不意に唇を開放されてしまった晶が恨めしげに訴える。

「いつもいつも強引に求めるのに・・・・・私がもっと、って思った瞬間にお逃げになるんですもの。」

 それもそうだろう、ようやくその気になったその瞬間に肩透かしを食らったのだ。愛らしく拗ねながら、晶は頬を摺り寄せ幾田に接吻をねだる。いつにない晶の積極的な態度に、幾田はまんざらでもなさそうににやり、と笑った。

「それが『落とし』の腕さ。伊達に八丁堀小町を落としたわけじゃないぜ。」

 再び唇を重ねながら、幾田は晶の豊満な乳房を弄りはじめた。この正月で二十九歳になった晶の身体は、若々しい張りを保ちながらも蕩けるような柔らかさも持ち始めている。もしかしたら今が女として一番味わいが良い時期なのかもしれないと、幾田は晶の乳を掌で揉みしだきつづける。いつもならこのまま交合に持ち込むのだが、この時ふと幾田の脳裏にとんでもない考えが浮かんだのだ。

(たまには変わった趣向も良いかもしれねぇな。)

 晶の唇を貪りながら幾田は自ら思いついた『悪巧み』にほくそ笑む。そして『思い立ったが吉日』とばかりに晶に声をかけた。

「おいお晶、たまにはお前が上になるか。」

 普段の晶だったら恥ずかしがって絶対にやらない体位である。だが、今日の高揚振りならもしかしたら誘いに乗るかもしれないと、幾田は自ら進んで仰向けになって晶を誘ったのだ。一糸まとわぬ姿で仰向けになった幾田の逸物は天を仰ぎ、行灯の光にてらてらと光り輝いている。その輝き、そして天を仰ぐ勢いに誘われるようかの如く晶は上体を起こした。

「・・・・・うまくできるか、判りませんけど。」

 いつも以上に焦らされ、昂ぶっていたのが功を奏したのだろう。晶は幾田に誘われるまま仰向けになった幾田に跨った。そして天に向かってそそり立っている幾田の逸物の上に腰をゆっくりと落とし始めたのである。

「ふ・・・・・あうんっ。」

 いつも以上に太く、硬く晶を貫く感覚に晶は嬌声を上げてしまう。だが晶は腰を落とすことを止めようとせず、幾田の逸物を全て飲み込んだ。

「動けるか、お晶?」

 そっと妻の頬を撫でながら、幾田が晶に尋ねる。

「ゆっくり・・・・・なら。」

 晶は幾田に微笑みを返すと、ゆっくりと腰を動かし始めた。だが、普段やりなれない体位だけにどうしても動きがぎこちなくなってしまう。それはそれで初々しく味わいがあるのだが、幾田としてはもう少し強い刺激が欲しいところである。

「お晶、遠慮なんてしなくていいんだぞ。お前が心地良いように動いて全く構わないんだから。」

 幾田は晶を下から眺めながら煽り始めた。それだけではない、晶に動きを任せているのを良い事にあっちこっち触り始めたのだ。細くくびれた腰から脇腹に指を這わせ、たわわに揺れる乳房を下から救い上げながら頂で固くしこっている蕾を指で捻る。這いまわる手を払いのけようとしてもその手は晶から素早く逃げて他の場所を責め始めるし、晶自身が逃げようにも幾田に貫かれている為逃げられない。

「だ、旦那様・・・・・いたずら・・・・・は、おやめ・・・・ください、あんっ!」

 幾田が花芽を軽く扱き上げた瞬間、晶は頤を仰け反らせ大きな嬌声を上げてしまう。その声の大きさに驚いたのは他でもない幾田であった。

「ほら、あんまり大きな声を上げると登久が起きちまうぞ。」

 幾田は晶の上体を自分の胸に引き寄せると、声を出せないよう唇を塞ぐ。そして強く唇を吸いながら、晶の熱く蕩けた蜜壺を下から激しく突き上げ始めたのである。

「んんっ・・・・・あふっ・・・・・んっ!」

 快感を訴えたくても幾田に口を塞がれてしまっては嬌声を上げることさえ出来ない。幾田の激しい腰使いに翻弄されながら晶は幾田の首にしがみつき、振り落とされないよう身体を密着させるのが精一杯だ。『子供を作る為、必要最低限の務め』とは到底思えぬ幾田の責めの激しさに、晶も我を忘れて溺れてゆく。

「・・・・・お晶、惚れている。」

 いつまでも続くと思われた長い接吻から唇が自由になったと思った刹那、長年連れ添った夫婦とは思えぬ甘い言葉が幾田の口から零れる。その甘い言葉に、晶の唇からも思いの丈が零れ落ちる。

「私も・・・・・お慕いしております・・・・・だん・・・・な・・・・さまっ!」

 言葉を返した晶をさらに激しい刺激が襲った。再び大きな声を上げそうになってしまった晶は、慌てて幾田の胸に顔をうずめて声を押し殺す。晶の下から突き上げてくる太く硬い逸物は、晶の身体を突き破りかねないほど激しく動き、その強すぎる刺激、そして受け切れないほどの押し寄せ続ける快感に晶の意識は遠のきそうになる。

「いく・・・・ぞ、晶!」

 快感に酔い、意識が遠のきそうになったその瞬間、先程よりもさらに奥に熱いものが放出されるのを晶は感じた。

「だ・・・・・んな、さまぁ・・・・・。」

 晶は幾田に貫かれたまま幾田の胸に倒れこむ。そんな晶を抱きしめながら幾田もいつの間にか眠りに引きずり込まれていった。



 すっかり疲れ果てた二人は明け六ツの鐘が鳴るまで抱き合ったまま眠りこけていた。

「おい、晶!登久が起きる前に着物を着ろ!」

 時の鐘が耳に届いた瞬間、互いに一糸まとわぬ素っ裸なのに気がついた幾田が慌てて晶に寝間着を被せ、自らも下帯を素早く身に付ける。そして炊きたての飯と沢庵、おせちの残りでもあるごまめの朝食を食べ終わると、何食わぬ顔で颯爽と勤め先に向かった。

「奉行、お早うございます!」

 南町奉行所に出勤した幾田は奉行の筒井に挨拶をした。

「大丈夫か、幾田?昨日休みだった割りにはあまり疲れが取れていないようだが。」

 筒井が心配するのも尤もである。幾田の眼の下には隈が浮き出ており、どう見ても疲れ果てているようにしか見えなかったのだ。

「あ、まぁ・・・・・歳のせいでしょうかね。仕事には支障ございませんのでご安心を。」

 さすがに奉行に対して本当の事―――――夜遅くまで跡継ぎ作りに励んでいたとは言えないと、適当に茶を濁し幾田は自分の席につく。こんな時は必要な書類を片付けてからさっさと定廻りに出るに限ると、幾田は文机に積まれた書類を手にした。その時である。

「おい、幾田。どうやら『七福神巡りの土産』を食べ過ぎたみたいだな。七福神巡りをしてきたかみさんじゃなくお前が疲れてちゃしょうがねぇだろう。」

 隣にいた先輩同心の佐々木が、たちの悪い耳打ちをしたのだ。その瞬間、幾田の顔が気の毒なほど赤くなる。

「さ・・・・・佐々木さん、何を根拠に・・・・・。」

 不意を突かれて動揺を顕わにする幾田に対し、佐々木は愉快そうに言葉を続けた。

「昨日、お晶さんとお登久ちゃんが七福神巡りに出向いていたそうじゃないか。うちの奴が言ってたぞ。お登久ちゃんに気づかれないようにおめぇが付けてた、って。そこまで楽しみにしていた『土産物』なら食い過ぎも仕方ねぇな。」

 にやにやと意味深な笑いを浮かべながら佐々木は幾田の顔を覗き込む。

「・・・・・そんな事までばれているんですか。畜生!」

 佐々木の言葉に幾田はがっくりと肩を落とした。夫婦揃ってお喋り好きの佐々木家である、すでに噂は八丁堀を駆け巡っているだろう。先ほど素知らぬ顔をしていた奉行の筒井でさえ、この事を知っている可能性は十二分にある。

「おめぇのところはなかなか跡取りに恵まれないからな。ま、務めに支障がない程度に頑張ってくれよ。」

 からかい半分の佐々木の言葉に、周囲の同僚たちも声を押し殺しながら笑った。完全にばれている―――――幾田は目の前が真っ暗になるような感覚を覚える

「佐々木さんに言われるまでもありません!」

 こんな状況で仕事が出来るかと、幾田は一旦手にした書類を文机に置き直すと立ち上がった。

「ちょいと見廻りに行って頭を冷やしてきます。早々に冷やかされるようじゃ仕事になんてならねぇ。」

 不満気な表情を浮かべながら幾田は南町奉行所を後にする。だが、本来の定廻りにはやや早すぎる時間であった。手下の六兵衛は女房が営んでいる店の仕込みの手伝いをしている最中だろう。

「初午にゃちと早いが、お稲荷さんでも拝んでから行くか。」

 幾田は大きく息を吸うと、雪駄の音も軽やかに六兵衛の店とは反対方向にある日比谷稲荷神社へと向かう。澄み渡った空には奴凧が舞い上がり、幾田の目を引く。

(男のガキが生まれたら凧揚げや独楽回しも教えてやらにゃいけねぇな。)

 新春の期待に胸を膨らましつつ、幾田は江戸の人混みに消えていった。



UP DATE 2013.1.22

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幾田&晶夫婦のラウンド2も何だかとんでもないことになってしまいました(^_^;)あくまでも『オツトメ』ですからね『オツトメ』、やっぱり武士としては家を相続する跡取りを作ることが一番のお仕事じゃないですか(笑)・・・・・しかし、この二人はどうもそれ以上の目的を感じざるを得ません(爆)ま、夫婦円満が一番ですよ(^_^;)

そんな二人の夫婦仲はどうやら南町奉行所中に知れ渡っているようで、事あるごとに同僚に冷やかされております。
奉行所きってのおしどり夫婦、いつかその馴れ初めをというリクエストを頂きましたのでそのうちにそのエピソードも書かせていただきますね~(色々書きたいものもあるので隙間の月を見つけ出して書かせていただきま~すv)


来週は『紅柊』はお休み、拍手文の『横浜恋釉』の更新をいたします。そして紅柊二月話は『針供養』がらみで何か書きたいと目論んでおりますのでお待ちくださいませねv
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