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「紅柊(R-15~大人向け)」
甲午・春夏の章

破れ寺の大黒・其の参~天保五年二月の決意(★)

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春の十六夜が、古ぼけた障子越しに許されざる恋人達を照らす。熱気が篭った小さな部屋で、清充はまるで壊れ物を扱うように優しく、梅の秘所を愛撫していた。

「お梅さん、痛くはないですか?」

 梅の蜜壺に人差指をゆっくりと挿れながら清充は梅に尋ねる。男を誘い込むようにとろりと蕩け、清充の指や掌をしとどに濡らす蜜の多さとは対照的に、梅の蜜壺は清充の指を拒絶するかのように清充の指を強く締め付けてくる。自分の愛撫が梅の狭隘すぎる繊細な場所を傷つけてしまうのではないかと急に心配になり、清充は梅の顔を覗き込む。だが、清充の心配は杞憂だった。

「ふ・・・・・ぁっ。」

 清充の問いかけに答える梅の小さな吐息に、甘ったるいものが混じり始めている。月明かりでもはっきり判るほど梅の顔は上気し、乱れた寝間着から覗く白い肌は汗ばみ、艶やかに光り輝いている。最初こそ痛みに眉を寄せた梅だったが、清充の指に馴染むにつれてその表情は柔らかくなっていた。

(そういえば・・・・・。)

 清充が愛撫している秘所も硬い蕾が徐々に綻んでゆくように開き始めていた。狭隘な上強く締め付けてくる状況は変わらない。しかし、つい先程まで少し蠢かすのさえ難儀していたものが僅かだが指を動かせるようになっている。清充は慎重に指を出し入れしつつ、恥ずかしげに包皮から顔を覗かせ始めた花芽を左手の親指でそろり、と撫で上げた。

「あんっ!」

 不意に梅の身体が跳ね上がり、花芽を嬲った清充の左手を押さえつける。生娘には刺激が強すぎたのだろうか。だが、梅の手は清充の手を押さえつけるだけで払う素振りを見せない。それを諾の返事と捉え、清充はそのまま花芽への愛撫を続けた。
 技巧など全くない、ただ傷つけぬよう優しく花芽を指の腹で撫でるだけの不器用な愛撫だったが、梅には充分すぎるほどの刺激らしい。明らかかに嬌声と判る声が、抑えることも叶わず溢れ続ける。

「清充・・・・・さまぁ、もう・・・・・堪忍・・・・・。」

 初めて経験する強すぎる快楽から逃れようと、梅は清充の手を抑える自らの手に力を込めようとする。しかし花芽から全身を駆け巡る甘い痺れに負けてしまい、梅の手は清充の手に軽く爪を立てることしかできなかった。子猫が爪を立てるよりも遥かに弱いその力では、清充の欲情をさらに昂らせる役目しか果たさない。

「まだまだですよ。もう少し慣らしておかないとお梅さんが辛い目に遭ってしまいますから。もうちょっとだけ辛抱してくださいね。」

 そう言うなり清充は少しだけ力を込めて花芽を擦り始め、蜜壺に出し入れしている指の動きを早めた。

「ああっ!だめぇ、清充さまぁ!」

 今まで以上に強い快感に梅は驚き、全身を震わせる。頤を仰け反らせ清充を呼ぶその声はどこまでも甘く、明らかに快感に溺れていることを清充に認知させた。それでも生娘の蜜壺に指をもう一本増やすのは難しそうだ。やはり一度道を通さないといけないのかもしれない―――――清充はゆっくり指を抜きながら梅に覆い被さった。

「お梅さん、そろそろいいですか?痛いと思いますけど・・・・・できるだけ辛くないようにしますから。」

 清充は自分の逸物を梅の蜜壺に宛てがいながら囁く。指に比べて逸物ははるかに太い。指一本でさえようやく受け入れることができた梅に痛みを感じさせてしまうのは仕方ないだろう。梅も自らの蜜口に宛てがわれた逸物の大きさに一瞬身体を強張らせたものの、穏やかな笑顔を浮かべた。

「清充様、私は・・・・・大丈夫です。」

 清充を信じきっているその表情に、清充は覚悟を決める。

「じゃあ、耐えられ無くなったら我慢しないでくださいね。」

 清充は梅の腕を自分の背中に回させ、一気に己の逸物を梅の狭隘な蜜壺に挿れようとした。だが、互いに初めての経験だけにコツが掴めず、なかなかうまく挿れることができない。内心焦りながらもできるだけ平然を保とうとする清充に、梅も我慢強く耐える。そして何度目かの失敗の後、ようやく二人は一つになることができた。

「すみません・・・・・痛い思いをさせてしまって。」

 寒い春の夜とは思えぬほど汗ばんだ身体を密着させ、清充は梅に詫びる。

「いいえ、私は大丈夫です・・・・・やっと、結ばれたんですから。」

 清充の労りの言葉に、梅は目に一杯の涙を溜めながらも微笑む。辛かった筈なのに、自分の為に耐えてくれた―――――清充の胸にますます梅に対する愛おしさが溢れ出す。

「すぐに・・・・・終わらせますから。」

 梅に対する気遣いもあったが、清充を捉え、絞り尽くすように絡みつく梅の蜜壺に耐えきれなくなっていた。この心地よさをもっと味わいたいと思いつつ、梅に無理はさせたくないとも思う。二つの矛盾する思いを抱えたまま、清充は腰を動かし始めた。

「ううっ。」

 新鉢を割られたばかりの身体に清充の逸物は大きすぎるのだろう。先ほどの甘い吐息とは違う、苦しげな呻き声が梅の口から零れる。だが、それでも梅の手は清充の背中にきつく巻かれ離そうとしない。必死に自分にしがみつき、痛みに耐えてくれる梅を感じつつ清充は一気に高みに昇りつめる。

「お梅さん・・・・・!」

 梅の締め付けに耐えるには、清充はあまりにも経験がなさすぎた。梅の穢れを知らない蜜壺は、清充の逸物をきゅうきゅうと搾り取るように締め付ける。その刺激に耐えられず、清充は己の欲望を全て梅の膣内に吐き出してしまった。



 十六夜の月が西に傾き始めた頃、清充と梅は互いの身体に腕を回し抱き合っていた。

「お梅さん・・・・・今更なんですが、私の『大黒』になってくれませんか。」

 薄っぺらいぼろ布団の中、梅の乱れた髪を優しくかきあげながら清充は耳許で囁く。

「正式な妻として迎えてあげられないのは心苦しいのですが・・・・・。」

 どこまでも生真面目な清充の言葉に、梅が目を丸くする。

「私で・・・・・宜しいのですか?」

 自制しようと努力していた清充に対し、半ば強引に自分の気持を押し付けたとばかり思っていた梅はおずおずと尋ねる。そんな梅を清充は優しく抱き締めた。

「あなたじゃなければ駄目なんです、お梅さん。ずっと・・・・・私の傍にいてくれますか?」

 梅の潤んだ瞳を覗き込みながら清充は柔らかな口調で尋ねる。勿論梅に断る理由など無い。

「勿論です。ずっと清充様のお傍に・・・・・置いてくださいませ。」

 梅の唇が切なげに訴える。昼の清楚な梅とはまた違う、芳醇な色香を漂わせる梅に誘われるように、清充は梅の唇に己の唇を再び重ね、深く吸った。



 清充と梅が本当の意味で『夫婦』になった数日後、清充は山田一門の依頼を受けて再び祥雲寺に出向いていた。年齢の所為か清充の師匠・鶴充の体調不良はなかなか治らず、暫くは清充が罪人達のために読経をする事になったのである。罪人に対する読経という仕事は僧侶の中でも嫌がられている。だが、瑞光寺という破れ寺だけでなく、梅という妻も抱えてしまった清充にとって『金』になるこの依頼は大っぴらにはできないがありがたい。吉昌を始め、二十人ほどの門弟が居並ぶ中、厳かに読経をしてゆく。

「・・・・・では、髻をお収め下さい。」

 読経を終え、清充は罪人達の髻を手にしていた芳太郎に髻を塚に収めるよう促した。

「すみませんな、若い方にこのような仕事を任せてしまって。」

 ひと通りの『儀式』を終えた後、吉昌が清充にねぎらいの言葉をかける。

「いいえ、お気遣いなく。これも僧都の努めにございますので。」

 実際、罪人の斬り刻まれた亡骸を見ることもなく、髻に対して読経をすれば良いだけの務めである。牢役人や藩の担当者に代わり罪人を斬らなくてはならない山田一門の男達に比べたら自分の務めは遥かに気楽なものだと清充は思っていたが、さすがにそれを顔に出すようなことはしなかった。

「それにしても鶴充和尚は大丈夫なのですか?代替わりをした頃、しょっちゅう説教を喰らっていただけに、こう弱ってしまうと心配で。」

 吉昌は心の底から心配そうな表情を浮かべると、懐から金子を包んだ袱紗を二つ取り出し清充に渡す。

「後日改めて見舞いに伺うが、今日のところは気持ちだけお渡し願いたい。あともう一つは読経代ということで。」

「あの・・・・・どちらがお見舞いでしょうか?」

 どちらも五両は包まれているだろうか。鶴充和尚への見舞金としては妥当な金額だが、罪人に対しての読経代にしては少々高すぎる。普通ならも二分から三分、どんなに高くても一両が妥当である。

「どちらでも構いませんよ。中身は同じなので。では、これにて御免。」

 困惑する清充を尻目に吉昌はさらりと言い残すと、踵を返してしまった。それに引き続き門弟たちも吉昌に続く。慌てたのは清充である。

「山田殿!それは困ります。読経でこれは過分にございます。」

 昨今、貰った金子どころか見舞金まで懐に入れかねない生臭坊主が多い中、生真面目な清充は慌てて吉昌を追いかけようとした。だが、一人の門弟が清充の動きに気が付き戻ってくる。

「まぁまぁ、清充さん。そう固いことは言わずに、今回はうちの師匠の顔を立ててくださいよ。」

 清充の許に引き返してきて、彼を押しとどめたのは五三郎であった。

「し、しかし・・・・・。」

 渋る清充に対し、五三郎は畳み掛けるように耳打ちをする。

「それと的場さんから聞いたぜ。あんた、『大黒』を囲ったんだってな。」

 五三郎の一言に、清充は茹で蛸のように真赤になった。

「な・・・・・!黙っている、って言っていたのに・・・・・的場さん、ばらしちゃったんですか?」

 今にも泣き出しそうな清充に、五三郎は心配するなと清充の肩を叩く。

「安心しろ、あくまでも刑場内でのごくごく内輪の話だ。あんたが大黒を囲ってくれたお陰で良い事尽くめだと的場さん喜んでたぜ。」

「良い事尽くめ・・・・・?」

 五三郎の言葉に理由が解らず、清充は小首を傾げる。

「ああ。あんたに大黒が出来たってことで、子供が寺で安心して遊べるようになった上に、あの近辺で多かった拐かしが激減したんだってな。お陰様で的場さんの仕事も楽になったし、俺達も無用の殺生をしなくて済む。ま、これは斬らなくて良くなった首代、ってことさ。ちなみにこの五両、お師匠さんからだけじゃなく的場さんからの分も入ってるから、後日礼を言っといてくれよな!」

 口早に囁くと、五三郎は先に出て行った仲間たちのもとへ走っていった。

「斬らなくても良くなった首・・・・・ですか。」

 複雑な表情で清充は手にした袱紗を見つめる。戒律を破り、梅を隠し妻にした事を後悔してはいないが、僧都として許されないことも自覚している。
 だが、自分が梅を大黒―――――妻にしたことで近所の子供らが安心して遊ぶ場所ができ、そのお蔭で拐かしも減った。そして拐かしが無くなったことでその地域の犯罪者が減り斬らねばならぬ首も減ったという―――――何が良いことで、何が悪いことなのか、清充は混乱する。

「まだまだ・・・・・修行が足りぬということか。」

 僧都として悟りを開くことも、妻を娶ったことを開き直ることもまだ出来ない。だが、梅とともに生きてゆくことを選んだからには覚悟を決めなくてはいけないだろう。

「これで・・・・・お梅さんに墨染のお古を着せなくて済みそうだ。」

 ぼろを纏って瑞光寺に転がり込んできた梅が今着ているのは清充の予備の墨染である。さすがにいつまでもそのままではいけないと思っていたが、先立つものが無かったため古着一枚買ってやることも出来ずにいた。これだけあれば梅の身の回りの物を一揃い、揃えてやることもできるだろう。
 清充は袱紗の一つを懐にしまい、もう一つを寝込んでいる鶴充和尚に届けるため本堂へと脚を向けた。どこからともなく聞こえてくる鶯の恋鳴きが、暖かさを含んだ南風にのって聞こえてくる。全てが光り輝く本格的な春の訪れを、清充は感じていた。



UP DATE 2013.2.19

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さすがに互いに初めて同士、相当苦労しましたが何とか清充と梅は結ばれることができました^^
あくまでも内縁で、表立って妻を娶ったと公表することは出来ないのですが、浮気をしない生真面目なお坊さんの場合奉行所も片目を瞑っていたみたいですね( ̄ー ̄)江戸時代の川柳に結構『大黒=僧侶の隠し妻』を詠んだものもありますし、よっぽど目に余るような女遊びをしなければ皆知らないふりをしていたのでしょうねv
(正直陰間好きで遊び人の坊さんよりは奥さんがいる堅気の坊さんのほうが信用できる気が←おいっ)

清充達も近所や定廻りの的場らの協力で、何とか暮らして行けそうです。しかも梅が居ることで『安全な子供の遊び場』もできるし『誘拐』も少なくなるし、犯罪者が少なくなって的場の仕事も楽になるし、余計な罪人の首も斬らずに済むし・・・・・と良い事尽くめ^^(建前的に)許されないのは清充と梅の関係だけ、となればそりゃ皆口を噤みますよね~。

清充はこの後、鶴充の後を引き継いで髻塚の守り人になってゆきます。その話も書きますし、何だかんだと細く長く登場しそうなキャラになりそうな・・・・・これからもご贔屓にお願い致しますm(_ _)m


次週は『横浜恋釉』3月話を、紅柊3月話は実際あった迷宮入り事件を絡めつつ五三郎&幸の関係をほんのちょこっと進めたいと思います(本当にこの二人はなかなか進展しない・・・><)
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