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砂漠の星の物語 Page1

砂漠の星の物語~戦闘開始2

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鼻を抓まれても判らないような闇の中、バドゥルらは慎重に前進し続けていた。暗視ゴーグルをかけている為、ものを見るには問題ないのだがその分視界が遮られる。となると俄然横から攻撃してくる的に気づくのが遅くなり、一気に形勢不利になるだろう。

「一体どんだけいるんだ、鼠どもは!勘弁してくれ!」

バドゥルの前にいる先輩兵士がちっ、と舌打ちをした。神経を張り詰め続けての前進は兵士達の肉体と精神を蝕んでゆく。初めての実戦のでもあるバドゥルに至っては既に限界を超えているのだ。

(これじゃあ足手まといにしかならない・・・)

命を守るには集団で行動したほうが良いのは解るが、これでは自分の為にチームに類が及んでしまうだろう。バドゥルは腹をくくり、その事を先輩兵士に告げようとしたその時である。どこからともなく女性のすすり泣きが聞こえてきたのだ。

「先輩!アイーシャの・・・俺の従妹の声がします!あの声は絶対に間違いありません!」

アイーシャが居るということは、他の3人も同じ場所に監禁されている可能性が極めて高い。興奮に上ずる声を抑えつつ、バドゥルは先輩兵士に告げる。

その瞬間、先輩兵士の表情が変わった。

「バドゥル、それは本当か?どっちの方向から聞こえたか判るか?」

「ええ、右側から・・・!」

その瞬間、再び悲鳴に近い少女の声が廊下に響き渡る。明らかに何かトラブルに巻き込まれているような声だ。その声に弾かれるようにバドゥルと兵士達は声の方へ走り出す。

「アイーシャ!今行くから待ってろ!ファラ!そこにいるならアイーシャを頼む!」

ラグナラ語で絶叫しながらバドゥルはレイガンを握り直し、暗視ゴーグルだけを頼りに暗闇の中を走り続ける。どうか無事で―――そう願わずにはいられない。

(絶対、絶対に助け出してやるから、死ぬんじゃないぞ、ファラ!アイーシャ!)

ただそれだけを願い無我夢中で走り続ける。それだけにこの後、予想だにしない光景を目の当たりにすることなど微塵も考えていなかった。



(2/10~2/16 twitterにて掲載)

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ファラを探して敵艦の仲を突き進む中、アイーシャの悲鳴を聞いたバドゥルたちです(>_<)
こういうのって心臓に悪いですよね・・・ただでさえ電源が落とされ真っ暗な中、従妹の悲鳴って。さらにその近くには婚約者もいる可能性が高いわけですし、バドゥルとしては気が気でないわけです。
一刻も早く彼女たちの安全を確かめたいと願うバドゥルですが、彼を待ち受けているのは意外な顛末で・・・明日からの連載をお楽しみくださいませ♪
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