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砂漠の星の物語 Page2

砂漠の星の物語~そして旅立つ宇宙船(フネ)1

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プロキシマ人3人を加え、『ウツロブネ・プロジェクト』は一気に進行した。本来生殖細胞を組み替えた『母体』から生み出された新人類のみを宇宙に送るはずだったが、プロキシマ人の3人が共に宇宙船に乗ることで状況が変わった。
元々生まれてきた子供をある程度培養プールで育成してから宇宙へ送り出す予定だったのだが、3人が共に乗ることで赤子のうちに太陽系を出発することが可能になったのだ。これによりプロジェクトの進行が3年ほど早まり、上原は心の底から3人に感謝をする。

「それにしてもミカエラが機械工学の修士号を持っていたのは予想外だったな。お陰で万が一の『ウツロブネ』の故障にも対応できそうだ」

上原は一番年長者の金褐色の髪をした女性―――ミカエラに声をかけた。それに対しミカエラも微笑みを見せる。

「ええ。ジュニアハイスクールからレジスタンスのアジトに入り浸っていたので、父親が政治学科や法学科への進学を許してくれなかったんです。あの手の学科は学生運動が盛んですからね。おかげで機械関係にはすっかり詳しくなってしまいました」

専門は四次元掘削の機器関連なのだが、宇宙船の整備もひと通り出来るらしい。更に遺伝子組み換えをした新人類用の生命維持装置なども整備できるように猛勉強中である

「格好良いなぁミカエラは宇宙船の整備までできて。私なんて何にもできない」

ミカエラの様子を部屋の隅で見つめていた最年少の金髪碧眼の娘―――キャロルは羨ましそうに呟いた。プロジェクト‥スタッフに名前を連ねながら実際ただ宇宙船に乗り込むだけしか出来ない自分が歯がゆいのだろう。そんな妹分にミカエラは慰めの言葉を掛ける。

「そのうち覚えればいいだけよ。宇宙船の中じゃ嫌ってほど時間があるんだから」

そう、もしかしたら向こう十数年は閉鎖した空間での生活を余儀なくされるかもしれないのだ―――何気ないミカエラの言葉に、キャロルは覚悟を決めたように唇を引き結んだ。



(6/23~6/29 twitterにて掲載)

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『ウツロブネ‥プロジェクト』がようやく本格始動し始めました。予定では『母体』から生まれた子供がある程度―――少なくとも培養器に対応できる程度まで大きくなってからと考えられていましたが、プロキシマの三人が加わることによってその流れが一気に加速し始めました。彼女たち自体が『母体』もなりますし、『ウツロブネ』のクルーにもなりますので、緊急事態に細かく対応できるのです。まぁ、約一名はまだまだこれから勉強しなくてはなりませんが・・・(^_^;)

明日からの連載ではとうとう新人類とプロキシマの三人を乗せた宇宙船が新天地を目指して旅立ちます♪
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