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砂漠の星の物語 Page2

砂漠の星の物語~新たなる日常3

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ファラの部屋を飛び出して10分後、バドゥルは参謀室へと到着した。

「マフディ教官、お待たせしました。バドゥル・イーラ、参りました!」

自動ドアが開くと同時にバドゥルは声を張り上げ敬礼をする。
「思ったより早かったな、バドゥル」

少し驚いたようにマフディが眉を跳ね上げた。

「てっきりまだ研究室の片付けをしているものだと思っていたが」

「それなら前日までに殆ど終えました」

「そうか。因みに修論は合格だ。一ヶ月後の学会発表までにプレゼンの練習をしておけ。それと・・・」

マフディはひと呼吸置いて言葉を続けた。

「お前の配属が決まった。ラグナラ駐屯軍第一連隊副参謀長だ。明日には向こうに行ってもらうから準備しておけ」

「え?、ち、ちょっとお待ちください、マフディ教官!」

思いもしなかった配属にバドゥルは慌てる。

「ラグナラへの配属はありがたいのですが、連隊の副参謀長は階級が高すぎやしませんか?幾ら院卒でも大尉格の参謀官がせいぜいだと思うのですが」

「平常時ならばな。だが、今は戦時中だ。新人をのんびり育てている余裕は我々には無いんだ。それと・・・」

マフディは少し眉を顰めつつ言葉を続けた。

「できれば通訳なしで我々の作戦をラグナラの民に説明できる人間が欲しいんだ。今のところは問題ないが、再びケパロスの船団がやってきた場合、ラグナラから避難して貰う必要が出てくるかもしれない」

マフディの言葉にバドゥルは表情を強ばらせたまま小さく頷く。確かに大規模な宇宙空母戦こそ行われていないものの、今はケパロスとの戦争中なのである。

「・・・承知しました。非力ながらラグナラ駐屯軍第一連隊副参謀長を拝命させていただきます!」

いにしえの伝承と因習に囚われたラグナラの民を説得するのは骨が折れるだろうが、マフディを始め関係者の気遣いを無駄にしてはいけない。
バドゥルはマフディに敬礼をしつつ、こっそりこの配属をファラにダイレクトメールで送信した。



(10/6~10/12 twitterにて掲載)

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バドゥルの配属は何とラグナラ駐屯軍になりました(*^_^*)
少数民族ゆえの優遇措置というのもあるのでしょうが、カーラ軍の決定をラグナラの民にきちんと伝達するためには、ある程度の語学力と双方の文化に通じた人間が必要なのです。
故郷に駐屯できると喜んでいるバドゥルですが、任官した途端にカーラ軍とラグナラの民の間の交渉で大変な思いをすることになるかと・・・(^_^;)

次回のまとめでバドゥルとファラを主人公にした話は終わります。そして舞台はケパロスの戦場に、主人公もバドゥルの親友・レンシ(話の最初の方にちらっ、と出てきただけなのですが、一応登場人物です^^;)にバトンタッチします。
ようやく平穏を取り戻した砂漠の星の物語、もう少しだけお付き合いをお願い致しますm(_ _)m
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