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星龍旗の戦士の物語

星龍旗の戦士達の物語~ケパロス星域の新米参謀官2

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不満タラタラのレンシの愚痴に、長い黒髪の参謀長・フィクリヤが振り向いた。

「例え10秒だろうが停戦は停戦だ。現在の宇宙法では継続的な戦闘と停戦の区分けを厳密にしろと決められている。我々はそれに準じているだけだ―――実際は殆ど途切れることのない5年の戦闘でも、な」

長いまつげに縁取られた大きな目がレンシを射抜く。その視線にレンシは思わず頬を赤らめてしまった。

「そ、そりゃそうですけど・・・85000秒じゃ民間人を逃すのがやっとじゃないですか。和解なんて夢のまた夢です・・・する気もないんでしょうけど」

開戦からずっと劣勢であるにもかかわらず、ケパロスはしつこくカーラ共和国に喰らいついてきている。軍事産業をメインとし、戦闘で武器を使用することが広告になるカーラ共和国と違い、ケパロス側には戦闘を続けるメリットは皆無だ。それだけに和解の糸口さえも見つからない。
そんな八方塞がりの状況に文句を言うレンシに対し、参謀長は花のような笑みを浮かべながらとんでもないことを言い放った。

「向こうが和解をする気がないなら、こっちは徹底的に叩きのめすだけだ。いちいち気にすることもないだろう」

黙って立っていれば女優やモデルと見紛う美しさなのに、一度口を開いたり戦線につくと途端に凶暴な本性が牙を向く。三十歳前で一個大隊の参謀長に就いた才能と相まって彼女を『第三大隊の鬼姫参謀』と陰口を叩くものも少なくなかった。
レンシも新人として着任した当初はフィクリヤ参謀長の美貌に心を奪われたが、3600秒後には既にその美貌は恐怖の対象に変化していた。なまじ学生時代の指導教官・マフディが紳士的で穏やかな男だっただけにその落差に最初は軍を退官しようと本気で辞表を認めたほどである。
しかし、戦闘と参謀長の厳しさに次々と仲間が脱落していく中、それでも5年間も続いたのは新人参謀官としては破格の給金と、時折見せるフィクリヤ参謀長の笑顔と労いの言葉が欲しかったから―――つまりは5歳も年上の参謀長に片思いをしていたからに他ならなかった。



(10/20~10/26 twitterにて掲載)

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・・・レンシの上官はかなりキツイ方のようです(^_^;)
カーラ共和国の参謀官は男女比5:5なのですが、それは『女性ならではの協調的な戦闘計画が立てられるから』という理由からです。しかしフィクリヤは男性参謀官よりも凶暴で攻撃的な考え方の持ち主で・・・だからこそ前線における参謀長を務めることが出来るのかもしれません。しかしその配下で振り回されるレンシは色々大変なようで・・・果たしてレンシの片思いがどうなるのか、これからの連載をお楽しみくださいませ(*^_^*)
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