「VOCALOID小説」
日出ずる国の暗黒郷(ディストピア)
ボカロ小説・日出ずる国の暗黒郷(ディストピア)17
「カイト、すぐにここから逃げるぞ!」
自宅に戻ってくるなりカイトのマスターである水崎は叫んだ。
「作詞作曲した俺が捕まるだけならともかく、何でお前まで捕まる必要があるのかわからねぇ!AIどもにスクラップにされたくなけりゃ俺と一緒に来い!!」
その姿を見た瞬間、留守番をしていたカイトは驚きの表情を露わにする。
「マスター?どうしたんですか、その格好?まるで傭兵みたいじゃないですか?」
「みたい、じゃなくて傭兵そのものだ!とにかくここから逃げるぞ!俺が死んでもお前だけは絶対に逃げ切るんだ!!」
水崎はカイトの手をつかむと、玄関へ向かって小走りに走り始めた。
「俺が作った『作品』は全部お前の中で生きている。くだらないコメディソングも恋の歌も、政治批判のロックも・・・それらの曲は俺そのものなんだ。俺の肉体が滅んでも作品が生きていれば・・・」
「そんなのイヤです!僕はマスターと一緒に生きたいんです!マスターとの思い出の曲を抱えて生き延びろ、なんて残酷すぎですよ!!」
カイトは泣きじゃくりながら訴える。その姿はまるで人間のように感情豊かだ。そんなカイトに水崎はどこまでも優しい笑みを浮かべる。
「本当にお前は人間みたいに感情が豊かだよな。そのおかげで俺の曲は売れてくれたけど、同時にお前までAI政府に目をつけられちまった」
「そんな・・・他のボカロ達は?」
「お前の他はなっちゃんのミクとヒデのがくぽ、それと侑李のメイコの3体は指名手配中だ」
水崎の悲痛な声にカイトの目から改めて涙が溢れた。
「奈都絵さんなんて、穏やかな歌しか作っていないじゃないですか?それなのにミクちゃんまで指名手配って」
「政府にとっては危険因子だと思われたんだろうな。とにかくまずは逃げることが先決だ!」
水崎はカイトの手を取ると急ぎ足で家の外に出る。そして先程レンタルしたばかりのミニバンにカイトを乗せる。
「詳しい話は車の中でするから。まずはここからできるだけ遠くに逃げるぞ!」
それだけ言うと水崎は車のエンジンを掛け、すぐさま自宅を後にした。
前回までのレジスタンスらのアジトとうって変わり、今回からは『ボカロエンジン・カイト』の回想となります。
時代的には250年前~300年くらい前になりますかねぇ。21世紀後半~22世紀前半くらいといったところでしょうか。細かい部分はまだ詰めておりませんが『政府高官が秘書代わりに使っていたAIが突如暴走、政府ネットワークを悪用し日本国内のネットワークを支配、『不必要な人間』を処分していく』といった舞台を考えております(๑•̀ㅂ•́)و✧
この一連の中、歌を使って啓蒙活動を行うボカロP及びVOCALOID達も邪魔な存在と彼らには映ったのでしょう。比較的早い時期にボカロP&ボカロの粛清は始まりました(´・ω・`)きっと今回登場した『カイト』はかなり人間よりで、捕まった際も相当抵抗したのでしょう。それ故のチップ8枚だったのかも・・・(´;ω;`)
新年からの連載ではより詳しく状況を取り上げてゆきたいと思っております(#^.^#)
今年一年、ご贔屓くださってありがとうございますm(_ _)m来年もこんな感じで細々と活動を続けてまいりますので、『暁光碧烏』をよろしくお願いいたしますm(_ _)m
(まずは天疱瘡の寛解からですが・・・薬が減らないと迂闊に美術館にも行けないのが辛い(>_<))
自宅に戻ってくるなりカイトのマスターである水崎は叫んだ。
「作詞作曲した俺が捕まるだけならともかく、何でお前まで捕まる必要があるのかわからねぇ!AIどもにスクラップにされたくなけりゃ俺と一緒に来い!!」
その姿を見た瞬間、留守番をしていたカイトは驚きの表情を露わにする。
「マスター?どうしたんですか、その格好?まるで傭兵みたいじゃないですか?」
「みたい、じゃなくて傭兵そのものだ!とにかくここから逃げるぞ!俺が死んでもお前だけは絶対に逃げ切るんだ!!」
水崎はカイトの手をつかむと、玄関へ向かって小走りに走り始めた。
「俺が作った『作品』は全部お前の中で生きている。くだらないコメディソングも恋の歌も、政治批判のロックも・・・それらの曲は俺そのものなんだ。俺の肉体が滅んでも作品が生きていれば・・・」
「そんなのイヤです!僕はマスターと一緒に生きたいんです!マスターとの思い出の曲を抱えて生き延びろ、なんて残酷すぎですよ!!」
カイトは泣きじゃくりながら訴える。その姿はまるで人間のように感情豊かだ。そんなカイトに水崎はどこまでも優しい笑みを浮かべる。
「本当にお前は人間みたいに感情が豊かだよな。そのおかげで俺の曲は売れてくれたけど、同時にお前までAI政府に目をつけられちまった」
「そんな・・・他のボカロ達は?」
「お前の他はなっちゃんのミクとヒデのがくぽ、それと侑李のメイコの3体は指名手配中だ」
水崎の悲痛な声にカイトの目から改めて涙が溢れた。
「奈都絵さんなんて、穏やかな歌しか作っていないじゃないですか?それなのにミクちゃんまで指名手配って」
「政府にとっては危険因子だと思われたんだろうな。とにかくまずは逃げることが先決だ!」
水崎はカイトの手を取ると急ぎ足で家の外に出る。そして先程レンタルしたばかりのミニバンにカイトを乗せる。
「詳しい話は車の中でするから。まずはここからできるだけ遠くに逃げるぞ!」
それだけ言うと水崎は車のエンジンを掛け、すぐさま自宅を後にした。
前回までのレジスタンスらのアジトとうって変わり、今回からは『ボカロエンジン・カイト』の回想となります。
時代的には250年前~300年くらい前になりますかねぇ。21世紀後半~22世紀前半くらいといったところでしょうか。細かい部分はまだ詰めておりませんが『政府高官が秘書代わりに使っていたAIが突如暴走、政府ネットワークを悪用し日本国内のネットワークを支配、『不必要な人間』を処分していく』といった舞台を考えております(๑•̀ㅂ•́)و✧
この一連の中、歌を使って啓蒙活動を行うボカロP及びVOCALOID達も邪魔な存在と彼らには映ったのでしょう。比較的早い時期にボカロP&ボカロの粛清は始まりました(´・ω・`)きっと今回登場した『カイト』はかなり人間よりで、捕まった際も相当抵抗したのでしょう。それ故のチップ8枚だったのかも・・・(´;ω;`)
新年からの連載ではより詳しく状況を取り上げてゆきたいと思っております(#^.^#)
今年一年、ご贔屓くださってありがとうございますm(_ _)m来年もこんな感じで細々と活動を続けてまいりますので、『暁光碧烏』をよろしくお願いいたしますm(_ _)m
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