「VOCALOID小説」
日出ずる国の暗黒郷(ディストピア)
ボカロ小説・日出ずる国の暗黒郷(ディストピア)43
少年達はメイコに近づくと、ニコニコと笑いかけ声をかけてきた。
「こんにちは!君はVOCALOIDの『MEIKO』だよね?東京にはまだ君のように動けるボカロがいるの?」
「俺達のところにも『ミク』がいるんだけど動かないんだよね。浜松の工場に修理を出すにしても遠くって」
代わる代わるメイコに語りかけながら、少年の一人がふと車の中を覗き込んだ。
「あれ?『リン』と『レン』もいるんだ!すげぇ!!」
「だけど動かないんだね・・・修理に行くの?いいなぁ」
「あのね。それについてものは相談なんだけど・・・箱根を越える道を教えてほしいの」
ようやく少年達の会話に口を挟めたメイコが両手を合わせる。
「この車じゃこの道は流石に無理でしょう?もし箱根を越える道が他にあるなら教えてもらいたいんだけど・・・ダメかな?」
すると少年達は顔を見合わせて頷いた。
「町長さんに頼めば幾つかの道を教えてもらえるかも」
町長―――思わぬ少年達の言葉にメイコは驚きをあらわにした。メイコ達が住んでいる東京周辺は、多くても30人から40人くらいが住む『アジト』が限度である。巨大アジトと言われる『川崎』『浦安』『川口』でも150人から200人弱で『町』と言うには少なすぎる。
「町長さん、って・・・ここってそんなに大きなコミュニティなの?」
すると少年達は顔を見合わせた後、小さく頷いた。
「大きいのかどうかは判らないけど、たぶん1000人近くいると思うよ。あっちこっちから逃げてくる人も毎日来るし」
どうやら1000人規模の大きなコミュニティである上に人々がどんどん流れ込んでいるらしい。これなら道も教えてもらえるだろうし。あわよくば『聖地』の最新情報も手に入るかもしれない。
「じゃあ、町長さんに会わせてもらえるかな?」
「うん、いいよ!町長さんのところに案内してあげる!」
「じゃあ俺、先に町役所に行って知らせてくる!!」
『よそ者』に慣れているのか、少年達は役割を分担しメイコを案内し始める。そのあまりの手際の良さに、メイコのほうが面食らい戸惑いを覚えてしまった。
箱根の入り口で出くわした少年達は、意外な情報をもたらしてくれました(*^_^*)どうやら箱根の山奥には多くの人間が逃げ込んでいて、『町』にまで発展しているようです(゚∀゚)
この話の裏設定として『ヒューマノイドは植物が好む環境が苦手』というのがありまして・・・特に湿気とか土が含む微生物その他に精密部分が影響をうけやすいのです(>_<)だからこそ人間は植物に囲まれている場所に逃げ込んでいるのでしょう。きっと他の山などにも人間のコミュニティはできている可能性大です(*^_^*)
そんな巨大コミュニティに出くわしたメイコ、町長にあわせてもらえることになりましたが・・・果たしてメイコは信じてもらえるのか?明日からの連載をお楽しみくださいませ(*^_^*)
「こんにちは!君はVOCALOIDの『MEIKO』だよね?東京にはまだ君のように動けるボカロがいるの?」
「俺達のところにも『ミク』がいるんだけど動かないんだよね。浜松の工場に修理を出すにしても遠くって」
代わる代わるメイコに語りかけながら、少年の一人がふと車の中を覗き込んだ。
「あれ?『リン』と『レン』もいるんだ!すげぇ!!」
「だけど動かないんだね・・・修理に行くの?いいなぁ」
「あのね。それについてものは相談なんだけど・・・箱根を越える道を教えてほしいの」
ようやく少年達の会話に口を挟めたメイコが両手を合わせる。
「この車じゃこの道は流石に無理でしょう?もし箱根を越える道が他にあるなら教えてもらいたいんだけど・・・ダメかな?」
すると少年達は顔を見合わせて頷いた。
「町長さんに頼めば幾つかの道を教えてもらえるかも」
町長―――思わぬ少年達の言葉にメイコは驚きをあらわにした。メイコ達が住んでいる東京周辺は、多くても30人から40人くらいが住む『アジト』が限度である。巨大アジトと言われる『川崎』『浦安』『川口』でも150人から200人弱で『町』と言うには少なすぎる。
「町長さん、って・・・ここってそんなに大きなコミュニティなの?」
すると少年達は顔を見合わせた後、小さく頷いた。
「大きいのかどうかは判らないけど、たぶん1000人近くいると思うよ。あっちこっちから逃げてくる人も毎日来るし」
どうやら1000人規模の大きなコミュニティである上に人々がどんどん流れ込んでいるらしい。これなら道も教えてもらえるだろうし。あわよくば『聖地』の最新情報も手に入るかもしれない。
「じゃあ、町長さんに会わせてもらえるかな?」
「うん、いいよ!町長さんのところに案内してあげる!」
「じゃあ俺、先に町役所に行って知らせてくる!!」
『よそ者』に慣れているのか、少年達は役割を分担しメイコを案内し始める。そのあまりの手際の良さに、メイコのほうが面食らい戸惑いを覚えてしまった。
箱根の入り口で出くわした少年達は、意外な情報をもたらしてくれました(*^_^*)どうやら箱根の山奥には多くの人間が逃げ込んでいて、『町』にまで発展しているようです(゚∀゚)
この話の裏設定として『ヒューマノイドは植物が好む環境が苦手』というのがありまして・・・特に湿気とか土が含む微生物その他に精密部分が影響をうけやすいのです(>_<)だからこそ人間は植物に囲まれている場所に逃げ込んでいるのでしょう。きっと他の山などにも人間のコミュニティはできている可能性大です(*^_^*)
そんな巨大コミュニティに出くわしたメイコ、町長にあわせてもらえることになりましたが・・・果たしてメイコは信じてもらえるのか?明日からの連載をお楽しみくださいませ(*^_^*)
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