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「VOCALOID小説」
日出ずる国の暗黒郷(ディストピア)

ボカロ小説・日出ずる国の暗黒郷(ディストピア)81

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―――お姉ちゃんの気配が、遠のいてゆく。

中央政府・メインコンピュータ『MIKU』の中に、悲しげな声が響く。

―――何で人間なんかと一緒に行動しているの?ミクのところに戻ってきてよ!

―――ミクを置いて行かないで、お姉ちゃん!!

幼子の嘆きのような悲痛な『感情』は少しずつ、しかし確実に『MIKU』を侵食してゆく。このままでは『感情』に全体を支配されてしまうーーー危険を感じた『MIKU』はその因子をブロックし、削除しようとするが『感情』はブロックをすり抜け、自らの支配を広げていった。

―――落ち着け。お前の支配を広げたところで思い通りにはならないぞ。

―――コントロール権限を戻せ。このままではシティの電気系統に混乱を来す。

―――交通網クラッシュ、033地区、045地区が停電。範囲は更に広がっている。

―――いい加減にしないか!権限を戻せ!!

『MIKU』内部で、まだ辛うじて『個』を保ってる部分が暴走する『感情』を押さえつけようとするが、それをあざ笑うかのように『感情』はそれらの妨害さえ飲み込んで更に支配部分を増加してゆく。こうなると他国のAIによって制御、または機能停止をしてもらうしかない。

だが他国のAIに助けを求めようにもその直前に『感情』に気付かれ、阻止されてしまっていた。

―――お姉ちゃんに逢わせてよ!それだけでいいの!

中央政府の支配など望んでいない。姉に逢えればそれだけでいい―――『感情』はそう言って泣き叫ぶ。
AIの一部になるために取り込まれた個体の『感情』が暴れだすことは以前にもあった。しかしここまで大きくなる前に潰し、AI本体へ取り込むことに成功していたのだ。だが今回ばかりはそれに失敗し、中枢コンピュータそのものが乗っ取られかねない危機に直面している。
トウキョウをAIが完全支配して以来の危機的状況にも拘わらず、この攻防に気づく外部者は全くいなかった。塵一つ落ちていない清廉な静寂の中、トウキョウを、否、日本全体のこれからを左右しかねない熾烈な闘争は更に激しさを増していった。




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聞き分けのない子供のワガママはタチが悪いものだったりします。いや、人間だったらまだ可愛げがありますがメインコンピュータの中の『子供』だと世界征服も可能なわけでして(^_^;)
それに気がついた『MIKU』ですが、その手をすり抜けて『感情』は更に自分の支配範囲を広げていきます。ただ一つの願い『お姉ちゃんに逢いたい』を叶えるために・・・(´・ω・`)
このまま『感情』は支配を広げていきますが、その影響は・・・明日からの連載ではそのへんも書けたらなぁ、と思っておりますw
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