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「Twitter小説」
運び屋アレク Page1

運び屋アレク プロキシマ・ケンタウリ・プロジェクト・4

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「どうやらあそこの戦場で重力子爆弾が使われることになりそうなんだ。そこで一般市民を巻き添えにしないよう戦闘が始まる前に出来る限りの市民を避難させたいと連邦大統領が依頼してきたというわけだ。」

渋い表情でスミスは事情を説明する。

「じゅ・・・・・・りょくし、だって?」

アレクの表情は勿論、フォン・モードになっているはずのカッツェまで眉をひそめた。

「あれは太陽系法で禁止レベル5に指定されたばかりじゃねぇか!一体どこのクソ野郎が重力子爆弾を使おうって言うんだ!プロキシマ・ケンタウリを圧縮してブラックホールでも作る気か?」

物理学において全ての力は重力、電磁力、弱い相互作用、強い相互作用の4つに分類される。宇宙大航海時代において重力の健康における重要性を痛感した人類は、努力の末に重力子を自由に扱える技術を開発したのである。そしてその延長線上にあるのが重力子爆弾であった。

ほんの少しの重力子ならば宇宙船や小惑星コロニーにおいて地球上と変わらない生活を送る事ができる。だが、ある物体Aに対してその質量の数万倍の-------少なくとも太陽の1000倍に相当する重力子を投入すれば物体Aは重力崩壊を起こしブラックホールが発生するのである。

「おい、アレク。太陽系法はあくまでも太陽系内においてだけ有効なんだぞ。プロキシマ・ケンタウリ系内では役に立たん。」

スミスは紫煙をくゆらせながら苦笑いを浮かべた。

「大統領の話によると、反政府系テロリストが重力子爆弾を入手したということだ。」

スミスの声が部屋の中にやけに響く。ホログラムのはずなのに苛立ちを覚えるほどその声の質は現実的であった。

「おおかたどこかの大国辺りが横流ししたんだろう。禁止レベル5の武器なんぞ持っていたって維持、管理費や連邦に支払う違約金と金を食うだけだ。」

スミスはそう言い捨てると改めてアレクの瞳を覗き込んだ。

「大統領を助けろとは言わん。だが一般市民を助けるのなら構わないだろう?どっちにしろギャンブルに負けて明日のパンの金もねぇ奴に選択肢はないと諦めろ。」

スミスの非情な一言でアレクの次の仕事は決定した。



(8/21~8/28、twitterにて掲載)

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執筆、連載にひと月(4週間)かけてようやくスミスからの依頼終了です・・・・・普段書いているものを考えるとこんなにゆるくていいのか?とも思いますが、これはこれでいいかな~と(爆)。たぶんプロキシマ・ケンタウリ・プロジェクト4話合わせて普段の一話分ですよね。

次回(明日twitter掲載分)から舞台はプロキシマ・ケンタウリのコロニーになります。武器の横流しとか、テロリストの暗躍など今現在でもモデルになる話はいっぱいありますので参考文献には困らなさそうですけど、小説にしか役に立たないんですよね~。
時代物とは違った視点から、現代の問題を考えたいな~と思っております。では、明日からの連載もお楽しみに(^^)
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