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「Twitter小説」
運び屋アレク Page1

運び屋アレク 独裁者の懇願・1

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火星へ『海苔』を運び終わった後、アレクらはそのまま木星本体にある遠距離航海用ポートに直行、時空間移動によって瞬く間にプロキシマ・ケンタウリ本体近くのポートに到着した。ちなみにプロキシマ・ケンタウリに惑星は無く、人類は自ら作った人工惑星に居住している。

「う~身体がぎしぎしする~。いい加減抗G制御を修理しないとやばいかな、こりゃ。」

到着早々アレクは体中をほぐしながらぼやいた。時空間移動に対応する為宇宙船には抗G制御が義務づけられているが、アレクの古い貨物船はそれが効かなくなりつつある。

「マスター、このまま目的地であるプロキシマ・ケンタウリ第一コロニーへ向かいますが宜しいでしょうか?」

「ああ、頼む。」

カッツェにそう指示するなりアレクはきしむ筋肉に呻きながら椅子に沈み込んだ。こういった時HOPCの自動運転機能はありがたい。

「しっかしメンテナンス料は給料からがっつり天引きされているはずなのになぁ。何故抗G制御だけその対象じゃねぇんだ?」

「この船が古すぎるからでしょう。HOPCのインプリンティング・データにさえこの型の抗G制御を持つタイプの船はありませんよ。」

カッツェの言葉にアレクはちっと舌打ちをしたが、そもそも剛構造の旧式貨物船を選んだのは自分である。現在主流となっているゲルで包まれた柔構造の船ではスピードも出ないし、『もう一つ』の必要な機能を搭載することができないからだ。背に腹は替えられない。

「どこかにこの船の修繕ができる職人がいれば良いんだけどなぁ。でないと柔構造のまぬけな船かやたら馬鹿高い上に特殊ライセンスが必要な剛構造の船を買わなきゃならなくなる。」

その一言にカッツェの眉がぴくりと動いた。

「マスター、そんな見栄を張るのは止めてください。」


HOPCとは思えぬ、嫌みたっぷりのカッツェの物言いにアレクは思わず身体を沈めていたソファーから飛び起きる。

「見栄とは何だ、見栄とはっ!」

いきり立つアレクだが、金銭的にいつも苦労させられているカッツェの方が一枚上手だった。



(8/29~9/4  twitterにて掲載)

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今回の話から舞台が太陽系からプロキシマ・ケンタウリへと移ったこともあり、タイトルを替えちゃいましたv

今回のあとがきは宇宙船の設定をば。自動車でもいえることなんですが、新しい製品よりクラッシックなものの方が自分で運転の自由がききやすいということで、アレクはきわめて古いタイプの宇宙船に乗っています。しかしそれだけに修理できる技術者がいない(爆)。この手の技術って放っておくとすぐに忘れ去られちゃうんですよね~。アレクの宇宙船もご多分に漏れず直せる技術者はいないしデータさえも残っていないという状況です。ただプロキシマ・ケンタウリはかなり田舎という設定ですので、もしかしたら直せる技術者が出てくる・・・・・かも?

しばらくはプロキシマ・ケンタウリでのどたばたが続きますv
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