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運び屋アレク Page2

運び屋アレク 危機からの脱出・3

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「マジかよ、カッツェ!だったら後ろから付いてきている奴も危ねぇじゃねぇか。」

アレクの呻き声にカッツェが素早く答える。

「ええ、だから一個中隊の応援が必要なんです----------今から傍受した政府軍のデータをそちらのHOPCへ転送します。」

そう答えるそばからカッツェはデータを辺境警察HOPCへと転送した。決して少なくないデータ量だったが辺境警察の『脳みそだけ』と揶揄される演算、記憶一点張りのHOPCなら難なく受け入れられる程度の量だ。そのデータ転送が終了するなり辺境警察が動き出す。

「『ケイロン』隊、そのまま速度0.5光時で直進を。先導は第七部隊所属『ムニン』にさせるからそのままついていってくれ。」

その言葉にアレクは驚きの声を上げる。

「『フギン』と『ムニン』は二機で連動するオペレーション船だろ?そのうちの一機を先導に使っていいのか?』

そもそも『フギン(思考)』も『ムニン(記憶)』も北欧神話の神・オーディンに付き添う一対のワタリガラスの名前で、その名の通り『フギン』が部隊全体の思考、すなわちオペレーションを司り、『ムニン』はそのデータをリアルタイムで記憶したり本部へ中継したりする。
つまり二機一組で辺境警察隊の『頭脳』となるわけだが、その二機が離れていても大丈夫かとアレクは訊ねたのだ。だが辺境警察は問題無いと言い切った。

「一ヶ月前のバージョンUPで別個活動が出来るようになったんだ。だからむしろ『ムニン』は現場から離れていた方がいい。」

1秒ごとにバックアップを冥王星のクラウドに送信しているものの、やはり貴重な蓄積データでもあり、『フギン』に何かあった場合司令塔の役割を果たすことになる『ムニン』である。必要ないならば戦闘現場に出ない方がいいのだがそうはいかない。
0.01秒の判断が命取りになる宇宙戦において、10年ほど前まで『知識』と『記憶』は一機の戦闘機のように行動しなければならなかったのだ。さすがに今では1光秒程まで互いに離れることが出来るようになっているが、辺境警察隊のそれはさらに進化しているらしい。



(5/15~5/21、twitterにて掲載)

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本格的に逃げる段階に来て出てきました『フギン』と『ムニン』のオペレーション船です。この時代、最終的な判断はやはり人間によって行われていますが、それ以外はヒューマンエラー防止のため無人オペレーション船によって指示、そしてそのデータを記録しております。設定ではすでに200年近くの細かなデータが蓄積されているのでほぼ経験豊富な人間によるオペレーションと変わらない繊細な指示が出せることに(^_^)
ただ、そういうデータを取得するために、両機はできるだけ近くで行動する必要があったのですが(画像などもデータの一つ。『ムニン』は数億のマイクロカメラを駆使してデータ取得を行っております)その距離も日々の技術革新によって離れつつあるようです。

明日からはようやく『ムニン』に引きつられて太陽系へと脱出です。
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