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「紅柊(R-15~大人向け)」
癸巳・春夏の章

木下闇の女・其の貳~天保四年五月の秘密(★)

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熱を孕んだ五月の風に榎木の若葉が揺れる。午後の日差しに濃くなってきた木下闇は縁側に伸び、激しい接吻を交わしている芳太郎と縫を人目から隠すように包み込んだ。

(こんなに・・・・・華奢だったんだ。)

 芳太郎の腕の中にある縫の身体は、芳太郎が思っていた以上に細く、頼りなげである。遙か昔に縫の背を追い越し、今では縫より八寸近く差を付けてしまった芳太郎だが、ここまで縫が小柄で華奢だったとは思いもしなかった。ようやく抱きしめることが出来た愛しい人を逃がさぬよう、芳太郎は迸る激情のまま縫を抱いている腕に力を込める。

「うっ・・・・・。」

 芳太郎の激しい接吻に縫が小さな呻き声を上げた。だが、その呻き声さえも芳太郎は舌を絡めて奪ってしまう。耳に心地良い葉擦れの音に艶めかしい濡音が混じり、縫の舌は芳太郎に良いように翻弄される。頭の芯から甘ったるい痺れが全身に広がり、芳太郎の支えがなければ崩れ落ちてしまうかも知れない----------そんな錯覚を縫が抱いたその刹那、芳太郎はようやく縫を長い接吻から解放した。

「お縫さん、お願いです。俺を・・・・・受け入れてください。」

 芳太郎は熱に潤んだ眼差しで縫の瞳を覗き込み、切なげに訴える。その熱意に一瞬ほだされそうになった縫だが、すぐにでも縫を押し倒しそうなほど力が籠もる芳太郎の手に気が付き、冷静さを取り戻した。

「ま・・・・待って、芳ちゃん!落ち着いて・・・・・ここ、縁側なのよ。」

 いくら何でもこんなところで押し倒されては堪らないし、人目に付いたら色々と厄介な事になる。そして縁側から家の中に入るほんの少し間を置けば、芳太郎も冷静になって考え直すかも知れないと縫は考えたのだ。

「せ・・・・せめて家の中に入りましょう、ね?」

 縫は芳太郎の手に自分の手を重ね、芳太郎を宥める。

「・・・・・判りました。」

 低く響く芳太郎の一言に、縫は安堵の表情を浮かべた。しかし次の瞬間、芳太郎の思わぬ行動に縫は驚かされる。何と芳太郎は縫に手を掛けたまま草履を脱ぎ捨てると縁側に上がり込み、そのまま縫を両腕で抱え上げたのである。

「よ、芳ちゃん!あなた、腕!!」

 剣士は利き腕を痛めないよう、できる限り重たいものを利き腕で持たないようにする。それなのに縫を----------軽いとは言え人一人持ち上げたのだ。縫は本能的に芳太郎の腕を守ろうと芳太郎の首に自らの腕を回したが、却って芳太郎と密着してしまうことになってしまった。

「お縫さん、腕の一本や二本痛めたってあなたを逃がしたりしませんから。」

 自分の首にしがみ付いてきた縫の耳許で芳太郎は囁きながら、障子を開け放してあった座敷に入り込む。そして縫を丁寧に下ろすと素早く障子を閉め、起き上がろうとする縫を即座に押さえつけた。

「さっき言いましたよ。絶対に・・・・・お縫さんを逃がしたりはしないって。」

 ぎらぎらとした欲望に擦れた低い声は縫が知っている幼い童子の芳太郎ではない、知らないうちに一人前の大人になってしまった青年のものである。その真摯な欲望に縫も覚悟を決めざるを得なかった。

(一度だけ・・・・・芳ちゃんは賢い子だもの。一度だけ想いを遂げればきっと判ってくれるはず。)

 自分と関係を持っていると知れれば芳太郎の将来に傷を生じるだろう。御徒でありながら山田道場の若手有望株であり、藩校でも指導者として一目置かれている。それだけに芳太郎に憧れる若い娘も少なくないし、二度も離縁状を叩き付けられた自分など入り込む余地はないことは縫が一番よく知っていた。だからこそ芳太郎に自分を諦めさせなければならない。これはその為のたった一度の契り----------縫は覚悟を決め、瞼を閉じた。



 午後の日差しが座敷の障子に榎木の影を落とす。藩校の授業から自宅へ帰る少年達の笑い声が遠くに聞こえる中、芳太郎と縫は畳の上に身体を重ねていた。否、芳太郎が縫を畳の上に押さえつけていると言った方が正しいだろう。自らの身体の下で小刻みに震えている縫を包み込むように抱きしめると、芳太郎は再び己の唇を縫の艶を帯びた唇に重ねた。そして己の舌で縫の柔らかな唇をこじ開けると、先程より深く、激しく縫の口腔を蹂躙し始めた。縫の柔らかな舌を吸い上げる濡音は淫猥に部屋中に響き渡り芳太郎を昂ぶらせるが、それは縫も同様らしい。

「ん・・・・・っ。」

 熱の籠もった激しい接吻に縫が小さく呻くが、その声に先程は無かった微かな甘さが滲んでいることを芳太郎は聞き逃さなかった。縫が昂ぶっているこの瞬間を逃してはならない----------男の本能のままに芳太郎は縫の懐に己の手をするりと差し入れる。すると見た目より豊かな膨らみが芳太郎の掌に触れたのだ。襦袢越しにもはっきりと判るその柔らかな感触に、芳太郎は激しい興奮を覚えた。

(これが・・・・・お縫さんの身体なのか。)

 若い娘の弾むような張りとは違う、蕩けるような柔らかさが芳太郎の手に伝わる。その柔らかさをさらに貪りたいと芳太郎が縫の胸許を押し広げた瞬間、華奢な身体に似合わぬほど豊かな乳房が露わになった。

「やっ・・・・・!」

 胸を露わにされ、羞恥に思わず身体を引こうとした縫だったが、芳太郎はそれを許さず想像以上に豊かな縫の胸に顔を埋める。そして頬ずりをしながら思わず呟いてしまった。

「きれいだ・・・・・こんなきれいな人をあの男達は・・・・・。」

 芳太郎が憧れ、恋い焦がれていた縫の身体を、二人の夫達は当たり前の権利として自由に弄んでいたのだ。煮えくりかえるような嫉妬を覚えながらもしかし、縫は今、芳太郎の腕の中にいる。そのありがたみを噛みしめながら、芳太郎はすくい上げるように縫の胸を揉み上げ、熱く蕩けるような感触を味わった。

「や・・・・ぁ・・・・・。」

 芳太郎の愛撫から逃れようとする縫だったが、その声には先程よりも明らかに艶が滲んでいる。芳太郎は縫の反応を確認すると、豊かな膨らみを堪能しつつその頂にある突起に唇を寄せた。子供を産んだとは思えぬほど初々しい桜色の突起を口に含み、軽く歯を立てながら吸い上げる。

「あんっ。」

 芳太郎が縫の乳首を甘噛みしたその瞬間、縫が思わず声を上げる。それは今までの押し殺したものとは違う、明らかな嬌声であった。

(お縫さんが・・・・・感じ始めてくれている。)

 未だ身体を硬くしている縫だったが、確実に芳太郎の愛撫に反応をし始めている。芳太郎は乳首から唇を離すと、鎖骨から首へ、首から頬へと接吻を繰り返し縫の耳朶へ唇を寄せた。
 その一方、縫は自分の身体に起こりつつある変化が信じられず戸惑いを覚え始めていた。

(何・・・・・何なの?)

 いわゆる『子作り』は縫にとってあくまでも義務である。二人の夫に抱かれても特に何も感じなかったし、それどころか情交そのものが苦痛でしかなかった。縫の強情さと相まって二人の夫も情交を厭う縫に愛想を尽かしたのだと縫自身も自覚している。
 しかし今、縫の意思とは全く関わりなく、芳太郎の愛撫に身体は反応を始めているのだ。自分自身でも制御できない身体の反応に、縫は恐怖を覚え始め、芳太郎に愛撫を止めさせようと声を掛ける。

「芳ちゃん・・・・・お願い。もう、やめ・・・・・・ああっ!」

 耳朶に息を吹き込まれ、舌を差し入れられた瞬間、縫の身体に甘やかな痺れが突き抜けた。初めて感じる強い快感に、思わず縫は芳太郎にしがみ付いてしまう。そんな縫を優しく抱きしめながら芳太郎は耳朶への愛撫を続け、囁いた。

「止めませんよ、俺は・・・・・お縫さんだって感じ始めてくれているじゃありませんか。」

 縫の矜持を叩きのめす一言を縫の耳に流し込むと、芳太郎は縫の胸の先端にある桜色の突起を指で少し強く摘んだ。そして指先で固くしこった桜色の突起を嬲りながら指摘を続ける。

「こんなに乳首を尖らせて・・・・・敏感なんですね。こんなに身体が感じているのにお縫さんを可愛がることを止めろ、って言うんですか?それとも、もっと感じている証拠を確認しましょうか?」

 芳太郎は意地悪く囁くと乳首を弄んでいた手を離し、乱れて膝まで露わになっている縫の着物の裾をさらに捲り上げた。

「駄目!そこは・・・・・!」

 覚悟を決めたはずなのに、侵入してこようとする芳太郎の手を反射的に押さえつけてしまう縫だったが、芳太郎は構わず少し強引に縫の太腿に手を差し入れる。さすがに押さえつけられてしまったので太腿の半分くらいまでしか芳太郎の手は進むことが出来なかったが、芳太郎にはそれで充分だった。

「あれ・・・・・まだ、奥まで手は届いていませんけど、これが証拠ですね。太腿まで濡れているじゃないですか。」

 縫の太腿の上で指を滑らせながら芳太郎は指摘する。

「うそ・・・・・うそよ。そんな・・・・・。」

 縫は否定したが、芳太郎が触れている部分にまで湿り気を帯びていることは自覚できし、芳太郎の指の動きも蜜のぬめりがなければ不可能なほど滑らかなものだった。縫は恥ずかしさのあまり耳朶まで顔を真っ赤にして首を横に振るが、まるで童女のようなその仕草に芳太郎は愛おしさを覚える。

「だったら何でこんなに濡れているんですか?口ではいつも強気なことを言っているのに、身体はどこまでも愛らしいんですね。余計に・・・・・お縫さんが欲しくなるじゃありませんか。」

 芳太郎は少し強引に縫の太腿を手で割ると、太腿の湿り気の源である蜜口へと指を伸ばした。

「そこ・・・・・駄目ぇ!」

 今まで声を押し殺していた縫がさすがに声を上げてしまう。そこは熱く滾る蜜がどんどん溢れており、芳太郎の指を誘うようにひくひくと蠢いていた。だが、芳太郎は指を差し挿れたいという誘惑を断ち切り、あえて蜜を絡めた指を花弁の割れ目に沿ってなぞりあげる。

「・・・・・・!!」

 今まで以上に強烈な刺激に縫の背がびくん、と跳ね上がった。繊細な花弁や花芽を傷つけないようにしながら、縫を昂ぶらせるだけの刺激を与え続ける絶妙な愛撫に縫は翻弄されてしまう。そして芳太郎の指がなぞる程に顔が上気し、息が上がってくる。

「お縫さん。ここ・・・・・気持ちいいですか?」

 芳太郎の囁きにも頷くことしかできないほど、縫は昂ぶっていた。その反応に満足した芳太郎は一旦手を止めると素早く縫の膝を割り、足を閉じることが出来ないよう自らの身体を割り込ませる。そしてさらに縫の脚を大きく広げると濡れそぼった花弁に唇を付けたのだ。

「芳ちゃん!やめて・・・・・汚いから・・・・・ああっ!」

 芳太郎が何をしようとしているのか気が付いた縫は、芳太郎の頭を退けようとするが、逆に芳太郎の舌技に頤を仰け反らせてしまう。

「お縫さんの全てを・・・・・味わいたいんです。本当に、食べてしまいたいくらいに。」

 縫を手に入れる為にはどんな手でも使う----------先程芳太郎が宣言したように、快楽に於いても縫の全てを手に入れるつもりらしい。恥じらう縫の太腿を抱え込み、縫の秘所に顔を近づけると芳太郎はぷっくりと充血し、破裂しそうなほど膨らんだ花芽に舌を伸ばし、ちゅるりと吸い上げた。

「ひゃんっ!」

 驚いたように縫が声を上げた瞬間、蜜壺からはどろり、と蜜が零れ濃厚な香りが芳太郎の鼻に届く。ほんの僅かな舌技でさえ激しい反応を見せる縫に、芳太郎はさらなる愛おしさを覚えた。

「お縫さん、あまり大きな声を上げると・・・・・誰かが・・・・・覗きに来ちゃいますよ。俺は・・・・・構いませんけど。」

 花芽を口に含みながら、わざと芳太郎が縫を煽るような言葉を発する。その言葉、そして喋る度に花芽や花弁を掠めてゆく芳太郎の歯や舌に縫はますます昂ぶっていく。

(芳ちゃんに・・・・・墜ちちゃう・・・・・・墜ちちゃ、駄目・・・・・なのに。縫、しっかりなさい!あなたは芳ちゃんよりも六歳も・・・・・・!!)

 六歳の年の差故か縫はどこかで男としての芳太郎を舐めていた。しかし実際、二人の夫達以上に巧妙な芳太郎の愛撫に縫はいいように翻弄されているのだ。芳太郎に良いようにされてはならないという理性と、初めて味わう女としての快感に挟まれ、縫は混乱を深めてゆく。そんな縫を感じながら芳太郎は心の中で頷いた。

(・・・・・道場仲間の妓遊びに付き合った甲斐はあるな。まさかここまで役に立つとは。)

 刑場での務めの後は『他所で喧嘩沙汰にならないように』と半ば強引に娼妓を宛がわれるのだが、芳太郎の敵娼は偶然にも縫と同じ六歳年上であった。芳太郎はその娼妓にそれとなく事情を説明し、いざというときの為の手管を教わっていたのである。その中には実演ではなく、口頭で教わっただけのものもあるが----------口淫やしつこい前戯など娼妓を疲労させる行為は花街では禁じられている----------それも全てうまくいっていた。

(ここまで感じてくれればもう大丈夫だろう。)

 今にも気を遣ってしまいそうな縫の反応に手応えを感じた芳太郎は、舌や唇での愛撫を続けながら左手で自らの袴の紐を緩め長着一枚になる。そして下帯を緩めてはち切れんばかりになった逸物を引っ張り出した。
 それはいつも以上に硬く、大きくなっているような気がする。芳太郎は唇での愛撫を止めると、さらに深く交わるために縫の脚の間に自分の身体を割り込ませた。



UP DATE 2012.5.8

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木下闇の下、とうとう芳太郎と縫は身体を重ねてしまいました。(寸止めですけど^^;)
普段どちらかというと物腰穏やかでしっかり者の長男キャラの芳太郎ですが、それだけに一度たがが外れてしまうととんでもなく暴走するらしい・・・・・ま、少なくとも恋心をうっすらと感じ始めた10歳のころからず~っと思い続けていた訳ですから仕方がないかも知れません。

しかし、縫を一途に思い続けていた割にはやけにエッチがうまいのは本文中にもちょっと書いた『夜の武者修行』のおかげでしょう。娯楽のない当時、好むと好まざるとに拘らず『男だったら一度は吉原』ですからねぇ。特に試し斬り道場に籍を置いているだけに、処刑のお仕事があった日には半ば強制的にお茶屋に放り込まれるでしょうから好むと好まざるとにかかわらずそちらのほうが上手くなったんだと思われます。(というか、『万が一のチャンス』に備えて予習していたんじゃないかと・・・)

次回更新予定は5/15、とうとう本当の意味で関係を持ってしまう芳太郎と縫、そして情事が終わったあとどんな事になるのか・・・次回をお楽しみくださいませ(勿論★付きとなります)
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